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その6 おなじ・・・だけど、おなじじゃない♪|だるまちゃんの 〜絵本で寄り道まわり道〜

昨年度、昔話のおはなしを書いた時にもちょこっと触れましたが、語り継がれているおはなしはどなたが書き起こしたか、再話にしたかでだいたい大筋は違わないんだけど、え~っ?って声が出ちゃうこともあります。

新しめのおはなしでも、外国のおはなしだと訳す人によってずいぶん違ったり。このおはなしはもう絶対にこの絵本!と思っていたので、別の人が書いているのを知っていても、あえて読んでもみなかった絵本があります。

 

そんな絵本たちをご紹介♪

「おおきなかぶ」
ロシア民話  A・トルストイ 再話  内田莉莎子 訳  佐藤忠良 画
福音館書店

定番中の定番と言えそうなこの絵本、こどもたちと一緒に「うんとこしょどっこいしょ」と何回掛け声をかけたことでしょう。

登場人物はご存知の通り、おじいさん、おばあさん、まごむすめ、いぬ、ねこ、ねずみですよね。どこのおはなし会で読んでも、間違いなく盛り上がる絵本です。

 

「おおきなかぶ」
トルストイ 再話  ニーアム・シャーキー 絵  中井貴惠 訳
ブロンズ新社

女優の貴惠さんが絵本を翻訳されていたり読み聞かせ活動に力を入れているのは知っていましたが、上記以外のおおきなかぶを受け入れる気が無かったので食わず嫌いしてました。

こちらの絵本、かけごえは「うんとこしょ、どっこいしょ」で同じですが、登場人物がおじいさんおばあさんのほか、ウシ、ブタ、ネコ、メンドリ、ガチョウ、カナリア、ネズミなんです!

その数も一匹ではなく増えていくので、ちょっとした算数のお勉強にも?小学校の低学年で読んでみましたが、予想外にウケて、王道だけが人気とは限らないと改めて気づきました。

 

「ビロードうさぎ」
ぶん マージェリィ・ウィリアムズ  やく いしいももこ  え ウィリアム・ニコルソン
童話館出版

 

「ビロードのうさぎ」
マージェリィ・ウィリアムズ・ビアンコ 原作  酒井駒子 絵・抄訳
ブロンズ新社

酒井駒子さんの絵本は知っていましたが、ある時ラジオからもう一つのビロードうさぎの紹介が聞こえて来て、探してしまいました。

「ビロードうさぎ」のほうはちょっぴり時代を感じる絵柄に、いしいももこさんがほんわかしたおはなしに訳したもの。絵本というより挿絵つきの物語。

「ビロードのうさぎ」は素敵な絵を描くので人気も高い酒井さんが、原作より短めにして訳したものです。挿絵ではなく絵本。酒井さんの絵はやっぱり最高!このおはなしの質感にピッタリ合っています。

多分いまの子どもたちには後者が絶対的に好まれるのかもしれませんが、年代的には話も絵もノスタルジックな前者に、自分の中の子ども心が踊ります。ワクワク、ハラハラ、キューンとしてほっこりするおはなしです。

「おおきな木」
シェル・シルヴァスタイン さく え  ほんだきんいちろう やく
篠崎書林

「おおきな木」
シェル・シルヴァスタイン  村上春樹 訳
あすなろ書房

まったく同じようにも見えますが、訳者と出版社が違います。前者が絶版になってしまい、訳者を代えて再版されたのが後者。訳はあの“村上春樹”さんです。

登場人物が後者はおおきな木と少年ですが、前者では少年の表現の仕方が、“ちびっこ”→“その子”→“男”です。そして村上さんの訳がほぼ直訳と言われていますが、ほんださんの訳は訳し方のセンスっていうのかな?、決定的に違う個所が一か所あります。どちらの訳が好きかは、その人次第。是非読み比べて下さい。

おしみない愛を与え続けるおおきな木と、ちょっといらっとさえする坊やの言動。でも最後にはウッとくる、大人にも読んでほしいおはなしです。
(現在手に入らない本は極力使わないようにしていましたが、ほんだ訳バージョンは図書館や古本屋等でまだ手にできることが多いので、あえて紹介させていただきました)

こんな風に同じタイトル、同じ原作でもちょっと違う、ぜんぜん違うなど、絵本の奥深さを感じずにはいられません。もっともっとたくさんありますので、秋の夜長、お子さんと絵本の違い探しなんていうのも面白いかもしれませんね。

 

 

今月のおすすめ絵本☆

その月特有の絵本や、その時どうしてもおすすめしたい絵本のコーナーです。

9月10月と言えばやっぱりお月さま♪最近手に入れたおふざけ?ナンセンス絵本の巨匠長新太作と、カタログで見て、絶対欲しい!と思ったまじめで本格的なものをご紹介します。

「つきよのかいじゅう」
長新太・さく
佼成出版社

「月の満ちかけ絵本」
大枝史郎 文  佐藤みき 絵
あすなろ書房

夏休みぼけもそこそこに、こどもたちは運動会やら(最近は春にやってしまうところも多いようですが)遠足やら、行事の多い秋を満喫しているところでしょうか。なんとなく親も慌ただしくなってしまいますが、読書の秋、スポーツの秋、食欲の秋・・・お好きな秋を楽しみましょうね♪

 

このコラムを書いた人は

だるまちゃん
普段は園、小・中学校、特別支援学校、図書館ほか公共施設で読み聞かせしています。
出店者さんやお客様のお子さんを対象に読み聞かせをすることに楽しさを感じ、2016年からは屋号を「だるま文庫」に設定。
読み聞かせと共に用意した絵本を自由に読んでもらえる移動文庫のブース作りをしています。

 

 

 

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