初秋の訪れを「食」で感じる!旬食材と簡単おすすめレシピ
まだまだ暑い日が続いていますが、暦の上ではもう「秋」。8月20日頃は「立秋」から「処暑」へ変わる時期で、「処暑」は暑さがおさまるという意味。
日中は陽射しが強く暑いものの、朝晩の涼しさに初秋の訪れを感じる頃ですよね。夏休みも終わりに近づき、秋の台風シーズンに突入する時期でもあります。
お盆休みが明け、夏バテの症状が出ている方も多いかもしれません。そこで、今回は処暑の頃においしくなる食べ物とおすすめレシピをご紹介します。
秋の代名詞「秋刀魚(サンマ)」
処暑の頃から店頭に並びだすのが、秋の味覚を代表する魚のひとつである「秋刀魚(サンマ)」。これからの時期は脂がのり、おいしい時期になります。
必須アミノ酸をバランスよく含んだ良質のたんぱく質や脳を活性化させ、脳の発育や機能を発達させるために欠かせないDHA・EPAが多く含まれています。
さらに、骨と歯の成長に欠かせないカルシウム、その吸収を高めるビタミンDや貧血防止に効果のある鉄分やビタミンB12も多く含んでいます。
魚の処理が苦手な方は「缶詰」を利用してもOKです。ただし、添加物のないものを選んでくださいね。
魚が苦手なお子さんもいらっしゃるかもしれませんが、ほぐし身にして混ぜごはん、缶詰を利用して炊き込みごはん、かば焼き、梅煮、ネギ味噌、チーズ焼き、トマト煮、カレー味などなど意外といろんな味付けにも合います。
塩焼きだけじゃなく、お好みの味を見つけてみるとお子さんにも食べやすくなりますよ。
秋に美味しくなる「ナス」!?
ナスは「夏」に収穫されるイメージが強いと思いますが、実は夏ナスよりも秋ナスのほうが実も皮もやわらかくなり、味も旨味を増しておいしくなると言われています。
煮ても、焼いても、炒めてもおいしい野菜ですが、子どもの嫌いな野菜ランキングの上位に入ってしまうこともありますよね。グチャッとした食感が腐っている?と感じたり、皮の渋さ・苦味や紫色を敏感に感じたりと、ナスには本能的に嫌いな味や色があるからかもしれません。
皮をむけば食べられる!そんなお子さんも多いと思います。ただ、実は「皮」に強い抗酸化作用があります。
ナスの色素はナスニンと呼ばれるポリフェノールの一種で、赤シソやブルーベリーにも含まれるアントシアニン系の色素です。目の働きを高める効果や疲れ目の改善に効果もあり、抗酸化作用のおかげで風邪予防や紫外線対策になります。よって、皮をむかずに調理するほうがナスの栄養をそのまま摂ることができますよ。
ごはんが進む!ナスの肉巻き
ナスがちょっと苦手なお子さんでもパクパク食べられちゃう「ナスの肉巻き」をご紹介します。
=材料=
ナス 2‐3本
しゃぶしゃぶ用豚肉 150g位
薄力粉 適量
塩・こしょう 少々
油 適宜
万能味噌ダレ
●味噌 大さじ1
●醤油 大さじ1/2-1
●みりん 大さじ3
●おろしにんにく 1/2片分
=作り方=
1. ナスは5-6㎝長さの棒状に切る。水に5分ほどさらし、アク抜きする。
2. まな板にしゃぶしゃぶ用の肉を広げ、塩・こしょうをし、ナスをきつめにしっかりと巻き薄力粉を全体にまぶす。
3. フライパンに油をしき、中火で焼き目をつけ、焼き目が付いたら弱火で蓋をして4分加熱する。(くっつきにくいフライパンを使うのであれば油をひかずに!)
4. 出てきた油をキッチンペーパーでふき取り、味噌ダレを加え、1-2分煮詰めて完成。
※子ども用でかみ切れない場合はナスの皮をむくと良い。
※薄力粉は肉をかたくなりにくくするため、タレを絡めやすくするために使っています。薄力粉なしでも作ることが出来ますが、よりおいしく食べることができますよ。
まだまだ暑さの残る8月で日々の食事作りも大変かと思いますが、今の時期しか食べられることの出来ない味覚を十分に堪能させてあげてください!
▼このコラムを書いた人は
山口 まゆみさん
管理栄養士・幼児食アドバイザーで2児の母。所沢市内でママとベビー&キッズのための料理教室「スマイル☆キッチン」を主宰。コラム執筆、レシピ提供、児童館や保育園主宰の料理教室の講師、市の健康診断での栄養相談など、幅広くフリーで活動中。近著に『管理栄養士ママが教える!子どものからだとこころが育つ!6歳までの食事のホント』、『作り方・進め方が1冊でわかる 【決定版】はじめてのおいしい離乳食』。
この記事へのコメントはありません。